【 1 】 PMCT の特徴
・ PMCT (Programmable Multi Channel Timer) は、2回路の交流(AC)を分単位のスケジュール(1回路当たり3回)に従ってON/OFFすることができます。
・ リアルタイムクロックとして携帯電話などに多数の使用実績があるRTC-8564NBを使用しており、優れた精度を持っています。
・ 交流の制御容量は、SWデバイス単体の能力としては、各回路220V・20Aまで制御できますが、基板の放熱容量で制限され、連続で 2.5A になっています。もし電流容量を増やしたい場合は、放熱機能を追加すれば可能です ( [8] の参考資料を参照)
・ スケジュールのプログラミングや時刻の設定などは、LCD(表示器)を見ながらKEY(キー)で設定することができますが、USBケーブルをパソコンに接続して、専用の設定ソフトからスケジュールを一覧しながら設定することもできます。最新版では、季節シフトの機能を追加しており、この設定は、この設定アプリケーションからでないとできません。なお、スケジュールに名前を付けてファイルに保存したり、逆にそれらのファイルを読み出して確認することができますので、スケジュール管理がとても楽になります。したがって、この設定アプリケーションを利用されることをご推奨いたします。
・ 停電時はスーパーキャパシタでRTC(時計機能: 時分・年月日曜)そのものは動作を続けていますので、停電が復帰したならば直ちに動作を継続します。
・ 時間スケジュールで、照明の制御をする場合には、夏季と冬季では照明開始と終了時間が変わってまいります。ユーザー様のご要望により、そのための季節シフト機能を追加いたしました。
【 2 】 PMCTのUSBドライバーのセットアップ
LCDとKEYでスケジュールの設定はできますが、年月日曜と季節シフトの設定はできません。そのため全ての機能を設定をするにはパソコンのアプリケーションを利用する必要があります。まず始めに、PMCT(設備)とパソコンを接続するためのドライバーのインストールをします。
インストール前の準備として、配布(RTC_Setting.LZH)いたしておりますドライバーとアプリケーションを同梱した圧縮ファイル(RTC_Setting.LZH)を、任意の場所に解凍して置いてください。「RTC_Setting」というフォルダが出来ます。( [ 解凍したフォルダ構成 ]を参照)
1. まずUSBケーブルを接続せずに、基板セットに電源を供給してください。
電源はDC5Vです(センタープラス、プラグ外径:5.5mm、プラグ内径:2.1mm)。
2. 次にUSBケーブルを接続します。「新しいハードウェアの検出」ウィザードが起動されます。
3.「参照」のボタンをクリックして、先に解凍したフォルダ内にある「DriverWinUSB」フォルダ指定してください。(OSにより表現の違いがありますが似ています、図1)
図 1 )
「次へ」のボタンをクリックします。
「Windowsセキュリティ」の画面( 図2)が出ましたら「このドライバソフトウェアをインストールします」をクリックして下さい。
図2 )
「ドライバソフトウェアをインストールしています・・・」が表示されインストールが開始されます。これが完了するのに数分かかる場合があります。
図 3 )
「このデバイスのドライバソフトウェアのインストールは終了しました」と表示されましたら、「閉じる」ボタンをクリックして下さい。この時、PMCT基板上の緑のLEDが点灯いたします。これは、いつでもUSB通信ができるようになったことを示しています。
次に、スケジュールセッターのインストールをします。
\RTC_Setting --- \FDforUSB-RTCsetting ---- \DriverWinUSB
|
-- \Setup_RTC
|
--\取扱説明書
【 3 】スケジュールセッターソフトのインストールと操作
1. アプリケーションのインストール
解凍した「Setup_RTC」フォルダの中に「setup」ファイルがありますので、これをダブルクリックして起動してください。下図が出ましたら「次へ」をクリックしてください。
図 4)
図 5)
インストールが始まります。少し時間はかかりますが終了したら「閉じる」を押して下さい。アプリケーションへのショートカットは、ディスクトップとスタートメニュー内の「Setter_ADK_RTC」フォルダ内にできています。アンインストールする場合のコントロールパネルでの名称は「Setup_RTC_Setter」となっています。
2. スケジュールセッターの実行
さっそく起動してみてください。起動画面は、下図のようになります。
[ 起動 ]
図 6)
[ PMCT(設備)との接続 ]
次にPMCT(設備)と接続しますが、あらかじめUSBケーブルを接続して置き、基板上の緑のLEDが点灯しているのを確認しておいてください。「接続」ボタンをクリックします。
図 7)
PMCT(設備)が接続されていれば、右上のメッセージボックスが緑に変わり「通信可能」と表示されます(図8)。接続されていなければ「Device not found」とメッセージが表示され、「通信不可」のままです。
ここでのあらゆる操作を実行してもPMCT(設備)を壊すことはないので色々の
設定を実際にして試してみることをお勧めします。まずは、操作・設定して動
作を確認すると良く理解できると思います。時・分などの設定は、ドロップダ
ウンリストに数値が用意されていますので選択してください。
[ 現設定の読み出し ]
スケジュールされたON時間やOFF時間がどのように設備に登録されているかを「現設定の読み出し」ボタンで読み出せます。下図(例)のようになります。
図 8)
SW1はACコンセント1、SW2はACコンセント2を指し、それぞれについて三つのスケジュールを登録できます(1-1, 1-2, 1-3 / 2-1, 2-2, 2-3)。 またそのスケジュールを実際に実行するのかどうかを「実行する」のチェックボックスで指定できます。チェックボックスがOFFの場合は、その行にどのようなON時間・OFF時間が記入されていても無視されるので、実行しないのであれば前の記入を消したりする必要はありません。
[ 記入設定の登録 ]
記入したスケジュールをPMCT(設備)の不揮発メモリーに登録します。不揮発ですから停電した場合もそのまま保存されています。
[ ファイルの読み出し ]
ファイルとして名前を付けて保存してあるスケジュール設定を読み出します。どこから何というファイルを読み出すかのダイアログが出ますので指定してください。
[ ファイルに保存 ]
記入されているスケジュールを名前を付けて保存することができます。どこに何という名前をつけて保存するかをダイアログで指定できます。
[ 設備の時間読み出し ]
PMCT(設備)のRTC(時計)から、現在の時刻を読み出し表示します。読み出した時間はボタン上部の設備時間に表示します。
[ PCの時間で設定する ]
パソコンの現在の時間を使って、PMCT(設備)に時間を設定します。クリックした瞬間の時間が設備の時間になります。現在のパソコンの時間は、「PC時間」として常時更新されて表示されています。従って、あらかじめ、パソコンの時間を更正して置いた方が良いでしょう。
[ 右の時間に設定する ]右のドロップダウンリストに記入されている時分をPMCT(設備)のRTC(時計)に登録します。手動で設備時間を設定する場合にご使用ください。
[ 現年月の読み出し ]
現在、設備に登録されている年・月・日・曜を読み出して右のドロップダウンリストに表示します。
[ 年月日曜の設定 ]
季節シフト機能を使用しない場合は、時刻のみで管理されており、年・月・日・曜については無視されています。したがって、これについては季節シフトを使用しない場合は特に設定する必要もありません。しかし、季節シフトを利用する場合は、必ず設定してください。季節シフトについては、この後にご説明いたします。
[ 終了 ]
このアプリケーションを終了します。
すべての設定を完了すると、USBケーブルを抜いてください。PMCT(設備)はUSBケーブルが接続されている間は、稼動(WORK)モードではありませんので、必ず抜いてください。基板上のLED(緑)は、点灯から秒を示す点滅に変わり、LCDは図11)の稼動(WORK)モードを表示します。この状態でスケジュール通りの動作をいたします。
【 4 】各設定時間と季節シフトの説明
1. 「ONする時間」と「OFFする時間」について
季節シフトのチェックが入っていなければ、これはスバリSWがON / OFF する時間を示しています。下図の例で説明いたします。
図 9)
SW1 については、1 と3 が実行としているので、1-1 に従って12時30分にSW1 は入り(ON)ます。そして13時20分に切れ(OFF)ます。さらに 1-3 に従い21時50分に入(ON)って 22時00分に切れ(OFF)ます。1-1, 1-2, 1-3の時間帯を重ねることは想定しておりませんが、それぞれ(1,2,3)が現時間で処理されてOR された結果で処理します。
SW2 については、2-1 が実行されます。3時30分にONし4時00分にOFFされます。
2. 「季節シフト」について
季節シフトは、ユーザー様のご要望にて追加したものです。照明を時間で制御する場合、夏は遅くまで明るく、夜明けは早くなります。冬はその逆になります。これを補正しようとする目的で追加されました。ON時間・OFF時間は春分と秋分の日の前後(2~4月、8~10月)のON/ OFF時間になります(シフトなし)。シフト時間は、画面最下部にて分で設定します。
図 10)
上図で説明しますと、シフト時間は60分(1時間)です。夏季(5~7月)は、シフト時間だけ遅く(19時00分)にONし、シフト時間分早く(5時00分)OFFします。 逆に 冬季(11 ~ 1月)は、シフト時間だけ早く(17時 00分)にONし、シフト時間だけ遅く(7時00分)OFFします。
この場合は、ON/OFF共に「季節シフト」のチェックが入っていますが、片側でももちろん設定できます。残りの5行についても同様の動作をします。つまりシフト時間は共通です。
【 5 】KEYからのスケジュール設定
1. セットアップ・モードに入る
図 11) WORKモード 図 12) SETUPモードのエントランス
KEYは四個あります。左から PAGE(SETUP)、UP、DOWN、ITEM(NEXT)です。通常の稼働(WORK)モードでは、図11)の表示です。この時、一番左のPAGEキーを長押し(3秒以上)すると図12)のようなメッセージが1秒間表示されてセットアップ・モードに入ります。最初の画面は、図13)のようにスケジュール設定SW1-1になります。このセットアップ・モードは、キー入力が5分間なければ、自動的に元の稼働(WORK)モードに戻ります。これは、稼働させることが目的なのにセットアップ・モードのままで稼働モードに戻すことを忘れたときのための対策です。
2. スケジュールの設定
図13) スケジュールSW1-1設定 図14) SW2-3 設定ページ
セットセットアップ・モードに入った最初は、図13)のようにSW1-1のスケジュール設定画面です。「実行するかしないか」の位置(OK:する、NO:しない)にカーソルがあります。カーソルの位置の文字はブリンク(明減)しています。右側の上の行が「ONする時間」、下の行が「OFFする時間」を表します。この状態のときにITEMキーを普通(長押しではない)に押すとカーソルの位置がON時・ON分・OFF時・OFF分と動き、また「実行するかしないか」に戻ってきます。これは実際に操作して見てください、すぐに分かります。すなわちITEMキーは、PAGE内(表示画面)の項目を移動・選択するときに使用します。
[実行するかしないか] の設定は、ここにカーソルがあるときにUPキーでOK(実行)、DOWNキーでNO(実行しない)に変更できます。
[ONする時間] の設定は、時・分のそれぞれにカーソルがあるときにUPキーで数字の増加、DOWNキーで数字の減少を指定でき、その機能を使って目的の数値に合わせます。
[OFFする時間] の設定も上記(ONする時間)とまったく同じ要領で設定できます。数値は時の場合00〜23、分の場合00〜59の間を増減できます。
ここまでで、SW1-1の設定はできたとします。他のページに移動するには、PAGE(SETUP)キーを普通(長押しではない)に押すとLCDの画面は、SW1-2の設定ページに変わります、再度押すと次はSW1-3の設定ページ、同様に押していくと、SW2-1・SW2-2・SW2-3とページが変わっていきます。図14)は、SW2-3の場合の画像です。
このようにPAGEを切り替えながら、図9)のパソコンの設定ソフトのスケジュール設定を季節シフト関係を除いて、全て設定することができます。季節シフト関係 (各ON/OFFのシフト指定とシフト時間)は、パソコンからのアプリケーション(【4】を参照)から行ってください。
3. 時刻の設定
図15) 時刻設定ページ
上述のスケジュールの設定でPAGE(SETUP)キーを押すごとにSW1-1・SW1-2・SW1-3・SW2-1・SW2-2・SW2-3とページが切り替わることを説明しました。それでSW2-3の次は、「時刻の設定」のページになります(図14)。なお更にこの次は初めのSW1-1に戻ります。(PAGEキーを押すごとにこれらの7画面を廻ります)
「時刻の設定」のページでは、始にカーソルは時のところにあります(図14のとおり)。
ITEMキーを押すと分のところに移動します。次のITEMキーで秒のところに移動します。この時・分・秒は、スケジュールの時刻設定と同様のUP/DOWNキー操作で目的の数値に設定することができます。
次にITEMキーを押すとカーソルは上の行の「 Set 」のところに移動します。この状態でUPキーを押すとPMCT(設備)に指定の時刻が設定されます。基準になる時計と合うようにタイミングを合わせて操作してください。
4. セットアップの離脱とスケジュールの登録
図16) セットアップモードの離脱
上記2で「スケジュールの設定」をしました。ですがこれはまだ、不揮発メモリに登録されていません。停電が起こったり、私たちが電源を一時落としたりすると以前に不揮発メモリに記憶されていた値に戻ってしまいます。
不揮発メモリに書き込み、登録を完了するには、セットアップ・モードのどのページからでも構いませんのでSETUP(PAGE)キーを長押し(3秒以上)すると図16)を表示してセットアップ・モードを抜けて稼働(WORK)モードに移行します。
この場合は、上記の「スケジュールの設定」したものは全て不揮発メモリに登録されます。
逆に、ここで変更したスケジュールを不揮発メモリに登録したくない(キャンセル)時はITEM(NEXT) キーを長押し(3秒以上)すると編集していた数値は廃棄され元々不揮発メモリに登録されていたものを読み出して稼働いたします。
【 6 】稼働(WORK)モードの表示について
図17) WORKモード・状況1 図18) WORKモード・状況2
稼働(WORK)モードでのLCD表示について説明します。図17)は、ある状態のときのLCDの表示です。TIMEの下の10:45 は現在の時刻(時分)です。真ん中のコロン(:)は、0.5秒表示・0.5秒消えるを繰り返しており、1秒ごとに点滅しています。S12の下のアスタリスク(*)とハイフン(-)は、SW1がON、SW2がOFFしていることを示しています。
アスタリスク(*)がON状態を示し、ハイフン(-)がOFF状態を示しています。もしSW1とSW2の双方がONしている場合は図18)のような表示となります。
【 7 】テスト・モード
図20) TESTモード・状況
UP・DOWN・ITEMの3つのKEYを同時に長押し(3秒以上)するとテスト・モードに入ります。これは、タイマーを使わずにSW1とSW2を強制的にON/ OFFするモードです。 右の図は、SW1をON、SW2をOFFし、またカーソルはSW2にある状況です。カーソル移動はITEMで行い、ONはUPで行い、OFFはDOWN Keyで行います。このモードもキー入力が5分間なければ、自動的に元の稼働(WORK)モードに戻ります。
このテスト・モードを抜けるには、ITEM Key を長押し(3秒以上)すると稼働(WORK)モードに戻ります。 実際に交流の配線(図22)をしてテストする場合に便利です。ヒューズは付けておりませんので、過負荷と加熱にご注意ください。
【 8 】参考資料(基板写真・配線)
[ 基板実装写真 ]
基板のサイズは、全体で100 x 86 mm です。制御部(右)とSW部(左)に分割できるようになっていますが、あえて切断しない限り一体となっています。制御部に稼働時1秒ごとに点滅する緑のLEDがあり、SW部にそれぞれのSWがONした時に点灯する赤のLEDが2個あります。電源は、プラグ外径:5.5mmΦ, プラグ内径:2.1mmΦ, 極性:センタープラスの5Vです。電流容量は、1Aもあれば問題ありません。
図21)
[ 負荷接続図 ]
図22)
上図のように接続してください。SW2側も同様です。SWのトライアックはピークで25A、定常で20Aまで流すことがデバイスとしては可能ですが、基板の放熱状態では定常で 2.5Aまでです。それ以上の負荷をかけたい場合は、放熱部に 3.2mmの穴を4個開けていますのでそれを利用してヒートシンクをつけてください (T1,T2の温度を40℃以下にする事) 。
[ PMCT回路図 ]
もし、本基板を使ってプログラミングをする方のために、Pickit2 や Pickit3 を接続できる8ピンのコネクタを設けています(CN-4, PROG)。このコネクタには USART1も含まれていますので、簡易デバックも容易になっています。
CCS-Cを使っておりますので、ソースを請求していただければ、汎用ドライバ(WinUSB)を使ったサンプルとしてご利用いただけると思います。PMCT通販のページ
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